
2025年版 ESGファンド徹底比較:主要10本の特徴と選び方
国内で購入できる主要ESGファンド10本を信託報酬・運用実績・投資先・ESG評価基準の4軸で徹底比較。自分に合ったESGファンドの選び方も解説します。
ESGファンドの選び方:4つの評価軸
ESGファンドを選ぶ際に重要な評価軸は大きく4つあります。①信託報酬(コスト)、②運用実績(パフォーマンス)、③投資先の質(ESGの実質性)、④分散度(リスク管理) です。
「ESG」と名のつくファンドは国内だけで100本以上存在しますが、その中身は千差万別です。信託報酬が高いものから低いもの、国内株式に特化したものから全世界に分散するもの、ESG評価を厳格に適用するものから緩やかなものまで様々です。本記事では代表的な10本を4軸で比較し、あなたに合ったファンドの選び方を解説します。
主要ESGファンド10本の比較
1. eMAXIS Slim 国内株式(ESG)
信託報酬:年0.143%(業界最低水準)
純資産総額:約850億円(2025年3月時点)
投資対象:国内上場株式のうちMSCI日本株ESGセレクト・リーダーズ指数構成銘柄
特徴:三菱UFJアセットマネジメントが運用するインデックスファンド。低コストで国内ESG優良企業に分散投資できる。新NISAの積立投資枠対象。
評価:コスト面では最優秀。国内株式のみなので地域分散は限定的。長期積立の基本として最適。
---
2. たわらノーロード ESG先進国株式
信託報酬:年0.187%
純資産総額:約420億円
投資対象:MSCI ワールド ESG ユニバーサル指数(先進国23カ国)
特徴:アセットマネジメントOneが運用。先進国株式にESGスクリーニングを加えたインデックスファンド。為替ヘッジなし。
評価:先進国分散×低コストのバランスが良い。米国株比率が高め(約65%)なので米国集中リスクに注意。
---
3. ニッセイESGリーダーズファンド
信託報酬:年0.99%
純資産総額:約1,200億円
投資対象:国内外の株式(ESGスコア上位企業)
特徴:ニッセイアセットマネジメントが独自のESG評価で厳選したアクティブファンド。ESGの実質性が高く、投資先企業との対話(エンゲージメント)も積極的。
評価:コストは高めだが、ESGの本気度は高い。長期的な超過リターンを期待するなら検討価値あり。
---
4. 野村ESGリーダーズ株式投信(世界)
信託報酬:年1.045%
純資産総額:約680億円
投資対象:世界の株式(MSCI ACWI ESG Leaders指数)
特徴:全世界の新興国を含む幅広い地域に投資。ESGスコア上位50%の企業に絞り込む。
評価:新興国も含む全世界分散が強み。コストはやや高いが地域分散の観点では優秀。
---
5. SBI・V・ESG米国株式インデックス・ファンド
信託報酬:年0.1338%
純資産総額:約210億円
投資対象:米国株式(CRSP US ESG指数)
特徴:SBIアセットマネジメントが運用。米国株式に特化したESGインデックスファンド。低コストが魅力。
評価:米国株式への集中投資を低コストで実現。米国経済の成長を信じるなら有力候補。
---
6. フィデリティ・サステナブル・ジャパン・エクイティ
信託報酬:年1.65%
純資産総額:約95億円
投資対象:国内株式(サステナビリティ評価上位企業)
特徴:フィデリティ独自のサステナビリティ評価で選別したアクティブファンド。中小型株も含む。
評価:コストは高いが、大手インデックスには含まれない中小型ESG優良企業への投資が可能。
---
7. 三井住友・ESGジャパン・オープン
信託報酬:年1.21%
純資産総額:約340億円
投資対象:国内株式(ESG・SDGs関連企業)
特徴:三井住友DSアセットマネジメントが運用。SDGsへの貢献度も評価基準に加えた独自の選定。
評価:SDGsとESGの両面から企業を評価する点がユニーク。エンゲージメント活動も活発。
---
8. アムンディ・ESGグローバル株式ファンド
信託報酬:年1.485%
純資産総額:約180億円
投資対象:全世界株式(ESGスコア上位企業)
特徴:欧州最大の資産運用会社アムンディが運用。欧州基準の厳格なESG評価を適用。
評価:欧州の高いESG基準を適用するため、ESGの実質性は高い。ただしコストは高め。
---
9. 大和住銀DC国内株式ESGファンド
信託報酬:年0.693%
純資産総額:約75億円
投資対象:国内株式(ESGスコア上位企業)
特徴:iDeCo・企業型DCでの利用を想定した設計。中程度のコストでESG投資が可能。
評価:iDeCoでESG投資をしたい方に適した選択肢。コストと実質性のバランスが良い。
---
10. 東京海上・ESGテーマ株式ファンド
信託報酬:年1.54%
純資産総額:約130億円
投資対象:国内外の株式(ESGテーマ関連企業)
特徴:再生可能エネルギー・サーキュラーエコノミー・ダイバーシティなど特定テーマに集中投資。
評価:テーマ型の集中投資なのでリスクは高いが、ESGの成長テーマへの集中投資を望む方に向く。
ファンド選びの実践的な判断基準
コスト重視なら
信託報酬0.2%以下のインデックスファンドを選びましょう。長期積立では信託報酬の差が最終的なリターンに大きく影響します。20年間・毎月3万円の積立で、信託報酬0.15%と1.0%の差は最終的に約150万円以上の差になります。
おすすめ:eMAXIS Slim 国内株式(ESG)、たわらノーロード ESG先進国株式
ESGの実質性重視なら
信託報酬は高くなりますが、独自のESG評価・エンゲージメント活動を行うアクティブファンドを選びましょう。
おすすめ:ニッセイESGリーダーズファンド、フィデリティ・サステナブル・ジャパン・エクイティ
地域分散重視なら
全世界型または先進国型のファンドを選びましょう。
おすすめ:野村ESGリーダーズ株式投信(世界)、アムンディ・ESGグローバル株式ファンド
iDeCo・企業型DC対応なら
DC専用ファンドまたはDC対応ファンドを確認しましょう。
おすすめ:大和住銀DC国内株式ESGファンド、eMAXIS Slim 国内株式(ESG)
2025年のESGファンド市場動向
2025年は以下の動向が注目されています。
TCFD開示の義務化拡大:気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に沿った情報開示が大企業に義務化され、ESG評価の精度が向上しています。
ESGウォッシュへの規制強化:金融庁がESGファンドの実質性審査を強化。名ばかりESGファンドが淘汰される方向にあります。
低コスト化の加速:インデックス型ESGファンドの信託報酬引き下げ競争が続いており、投資家にとっては好環境です。
まとめ:自分に合ったESGファンドの選び方
ESGファンド選びに「絶対的な正解」はありません。大切なのは、自分の投資目的・リスク許容度・コスト感覚に合ったファンドを選ぶことです。
初心者にはeMAXIS Slim 国内株式(ESG)やたわらノーロード ESG先進国株式のような低コストインデックスファンドから始めることをおすすめします。投資に慣れてきたら、アクティブファンドやテーマ型ファンドを組み合わせてポートフォリオを多様化させていきましょう。